リセット
抱き締められたとき、こいつが纏う死臭に咽せた。よく見ると、所々濁った紅が畏まったスーツに模様を生み出している。
「獄寺氏、愛してます、獄寺氏、獄寺氏…」
今にも泣き出しそうな顔で、呟く。奪った命へ懺悔の代わりに、愛を紡ぐ。
人を何度殺めても慣れないランボ。慣れてしまった俺。どっちが正常で、どっちが異常かなんて俺にはわからないけど。
笑みが戻るまで、このまま。
こいつの幼くて、真っ直ぐなこころが落ち着くまで、このまま傍にいてやろう。
大きく為ればランボも殺し屋なワケで、でもランボはあんまり慣れないと想うんだ。
ひとが死ねば哀しいし、傷付けば自分も傷付くコなのでは無いかな、と。
それらの気持ちを昇華して、また歩き出す為にランボは獄に愛を紡ぐ。
失った命への弔いと生きていることに感謝を、ぜんぶ獄への愛へ変えて言葉にします。
20090126 myogaAyuco.